3月24日、国土交通省より平成20年の公示地価が発表になりました。公示地価とは、地価公示法に基づき国土交通省に設置された土地鑑定委員会により算定された、1月1日現在の土地の1平方メートル当たりの価格をいいます。毎年3月下旬頃、住宅地・商業地など用途別の地価が発表されおります。 この価格は、土地取引や資産評価をするに当たり客観的な目安となる指標である他、公共事業用地取得価格の算定の基準となっています。
地価の算定に当たり、調査対象となる土地は1,447市区町村の29,100地点、また、評価方法としては土地本来の価値を示すため、更地としての地価となっております。
平成20年の公示地価は全用途において全国平均が2年連続で上昇し、上昇幅においても昨年より拡大しました。相変わらず三大都市圏(東京・名古屋・大阪)や地方中核都市(仙台・福岡・札幌など)及び大都市周辺部などが牽引しているようです。
しかし、大都市圏の中心部では地価の上昇率が鈍った地点が出始めています。その理由として、アメリカの低所得者向け住宅融資「サブプライムローン」の焦付き問題で投資家の余力がなくなり投資を控えたこと、改正建築基準法により建築確認が厳しくなったことなどが挙げられます。またそれにより、先安を見越した消費者の買い控えや金融機関が融資に慎重なっていることが後押ししているようです。
都道府県別に見てみれば、住宅地において平成19年に地価が上昇していたのは9都府県でしたが、平成20年は11都府県(静岡・奈良が転化)に、商業地では11都府県から14都府県(静岡・奈良・福岡が転化)になりました。その一方で地価の二極化は相変わらず進んでいます。住宅地において島根県・高知県や鹿児島県は 地価の下落幅が広がっています。
埼玉県では78市区町の1469地点で調査が行われ、昨年に引き続き住宅地や商業地の地価上昇幅は拡大しています。住宅地の平均価格は14万1,900(前年比3.7%増、全国第5位)商業地の平均価格は34万2,500円(前年比6.0%増、全国第6位)でした。
傾向として都心に近い県南部中心に地価が引き続き上昇、県北部では下落傾向に歯止めがかからず、相変わらず南北の二極化は拡大しています。
価格のベスト10は住宅地・商業地ともに昨年と比較して大きな変動はなく、JR京浜東北線沿線や東武東上沿線の市区が占めております。上昇率ベスト10においても順位の変動はありましたが価格同様、JR京浜東北線沿線や東武東上沿線 の市町村が占めております。特に商業地は県内1位が昨年同様JR川口駅付近で28.8%増(昨年14.7%増)となっており県南部の強さが際立っている証拠といえるでしょう。
埼玉県内の最高公示価格は、住宅地:さいたま市浦和区岸町3丁目で394,000円/平方メートル(昨年1位、13.2%増)、商業地:さいたま市大宮区桜木町1丁目で2,550,000/平方メートル(昨年1位、18.1%増)でした。
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