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平成26年公示地価公表

公示地価とは・・・

3月18日、国土交通省より平成26年の公示地価が発表になりました。 公示地価とは、地価公示法に基づき国土交通省に設置された土地鑑定委員会により判定された、 1月1日現在の土地の1平方メートル当たりの価格をいいます。毎年3月下旬頃、住宅地・商業地・など用途別の地価が発表されています。 この価格は、土地取引や資産評価をするに当たり客観的な目安となる指標である他、公共事業用地取得価格の算定の基準となっています。

地価の算定に当たり、本年の調査対象となった土地は23,380地点で、評価方法としては土地本来の価値を示すため、更地とみなしての評価となっています。 昨今の厳しい経済状況を鑑み調査地点は昨年よりも約1割減少しています。福島県内の調査地点で福島第一原子力発電所の事故で立ち入りが制限されている17地点 については引き続き調査を休止しています。

今年の公示地価の動向

平成26年の公示地価は全国平均で見れば、住宅地・商業地ともに下落幅は縮小したものの6年連続の下落となっています。住宅地の下落率は-0.6%(前年-1.6%) 商業地の下落率は-0.5%(前年-2.1%)です。ただし下落幅縮小は4年連続であり上昇に限りなく近づいています。

東京・名古屋・大阪の三大都市圏では、平成20年のリーマンショック前以来6年ぶりに地価が上昇しました。その上昇割合は三大都市圏の平均で 住宅地の上昇率0.5%(前年-0.6%)・商業地の上昇率1.6%(前年-0.5%)となりました。これは景気の回復感や金融緩和を背景とした、都市の再開発や投資マネーの 流入、他にも住宅ローン減税や消費税率引き上げ前の駆け込み需要が要因の様です。実際に、東京ではオリンピック・パラリンピック、 名古屋ではリニア中央新幹線、大阪ではグランドフロント大阪やあべのハルカスなどの再開発が起爆剤になったのは記憶に新しいところです。

一方地方圏は住宅地を見てみれば前年の傾向と同じく、引き続き東日本大震災の被災地である宮城県や福島県で地価上昇率が 高いようです。実際に全国の住宅地の地価上昇率上位10位までにこの両県の高台など8つが入っています。地方圏全体を見れば 上昇地点は前年は508か所でしたが本年は1,306か所と増加しています。しかしながら、約7割の地点が依然として下落基調であることを考えれば、二極化が深化して していると言えるでしょう。商業地では北陸新幹線延伸を控える石川県金沢市などでは10%以上の上昇率を記録するところがあったようですが、二極化の構図は変わらないようです。

埼玉県内公示地価の動向

埼玉県では1,169地点で調査が行われましたが、6年ぶりに上昇に転じました。住宅地については上昇率前年比0.3%(前年-1.2%)で平均価格120,100円(※)、 商業地については上昇率前年比0.5%(前年-1.2%)で平均価格287,500円でした。 上昇地点数は471か所(前年7か所)と大幅に増え、横ばいの地点も315か所(前年245か所)と、全体的に地価の底入れ感が醸し出されています。

市町村別にみれば、住宅地の上昇率が高いのはさいたま市や和光市・朝霞市などで鉄道会社間の相互乗り入れで利便性が増している所に集中しています。 商業地でも傾向は同様で、さいたま市や和光市・新座市で上昇率が高く、いつもの事ながら都心に近い埼玉県南部が上昇基調を牽引していると言えるでしょう。

埼玉県内の最高公示地価は、住宅地:川口市幸町1丁目で497,000円(3年連続1位、上昇率0.4%)、 商業地:さいたま市大宮区桜木町1丁目で2,220,000円(23年連続1位、上昇率5.2%)となっております。

(※)お気づきの方もいると思いますが、平均価格は昨年と同じです。が、変動率は変化しています。理由は、価格は価格で相加平均を求め、 変動率は変動率で相加平均を求めている為です。平均価格の変動率ではない事にご注意下さい。

公示地価に関するリンク

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