国税庁は7月1日、相続税や贈与税の算定基準となる平成25年分の路線価(平成25年1月1日現在)を公表しました。 路線価は土地の評価の基準となる価格の一つで、主要道路に面した1平方メートル当りの土地の評価額です。 毎年1月1日を評価時点としており、平成25年分の調査地点は全国約36万ヶ所となっています。
国土交通省が公表する公示地価(毎年3月下旬発表、1月1日現在の地価)のおよそ8割を目安に、実際の売買事例などを加味して国税庁が算定します。
平成25年分の標準宅地の路線価の平均変動率は1.8%下落となり5年連続の下落ではありましたが、4年連続で下落幅は縮小しています。 また、昨年は全都道府県で下落していましたが、本年は宮城県(前年比1.7%増)と愛知県(前年比0.1%増)が上昇に転じた他、残りの全ての都道府県でも下落率が縮小しています。
宮城県では仙台市を中心に内陸移転を望む被災者の復興需要が、愛知県では自動車産業の業績回復が地価上昇の原動力となっている様です。
都市部ではマンション需要や堅調なオフィス需要・商業施設の再開発等により、リーマンショック以降下落傾向を辿った路線価は下げ止まりの傾向が色濃く出ています。 三大都市圏を見れば上昇に転じた愛知県の他、東京都・神奈川県・大阪府は下落率が前年比1.0%未満に縮まっています。
各都道府県所在地の最高路線価について、上昇をしたのは7都市(前年は2都市)、下落は32都市(前年は37都市)でした。上昇率トップは金沢市の6.3%増で北陸新幹線開業の期待感が 影響しているようです。
路線価日本一は28年連続で東京都中央区銀座の鳩居堂前で1平方メートル当たり2,152万円、前年と同じ横ばいで5年ぶりに下落から抜け出しました。
本年も県内に15ある税務署管内の約17,600地点での調査結果が公表されました。標準住宅の路線価の平均変動率は、1.3%の下落(前年2.4%下落)で5年連続の下落となりましたが下げ幅は縮小しています。
県内15税務署ごとの最高路線価を見ると、昨年は全税務署で下落していましたが本年は大宮署で上昇に転じた他、9署(熊谷・川口・西川口・浦和・所沢・本庄・東松山・上尾・朝霞)で横ばいと都市部を中心に下げ止まりの傾向が出ています。 県内最高路線価は22年連続で「大宮駅西口駅前ロータリー」で1平方メートル当り225万円で前年比1.4%増で、県内で上昇地点が現れるのは5年ぶりのことです。
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